みねちんにっき(仮)

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船橋屋のお茶は美味しかったよということ

昨日、友人達と高齢の七福神巡りに行ってきました。今年は亀戸でした。
http://www.city.koto.lg.jp/profile/kanko/5453/119.html
それはそれで楽しかったのですが、まあ、いい。
ちなみにスタンプラリーならぬ色紙を置いているのは1/7までなので同好の士は注意。


さて、今回は旅程が1時間半程度と短かったので、亀戸天神まで足を伸ばすことにし、途中休憩で船橋屋に寄ることにしたんです。
船橋屋 - 亀戸天神:東京土産(みやげ):和スイーツ:こよみ:和菓子:あんみつ
亀戸天神の入り口脇、天神橋のたもとに本店があって、ここで甘味をいただけるのですね。子供の頃祖父に連れられてきたことを思い出します。店内はおぼろげな記憶のまま、ン十年たっても変わらないところが実に老舗です。
で、名物のくず餅は土産に買うことにし、好物の豆寒天をいただいたのですが。


えー。お茶が旨かった!!!


いえ、豆寒天ももちろん美味しかったんです!初めて食べるという友人に一口あげたら「塩豆ってこんなにおいしいの?」とびっくりしてました。黒蜜と寒天の組み合わせも甘みがしつこくなくて好きですし。量もたっぷりしていて、正直お腹いっぱいになっちゃったくらいでした。
ですが、出されたお茶になにやらひどく感じ入ったのです。


食券を買って(老舗甘味処って食券式よね)席に座ると、白い上っ張り(たしか)のお姉さんがお茶を持ってきてくれます。そのお茶がすごく濃くて、でも渋くなくて、熱くて、でもやけどするほどでない熱さで、落ち着く香りがするのです。
高級なお茶なのかもしれないけれど、悲しいかな私にはわからない。でも美味しい。肩肘のこらない、餡や黒蜜に合う、よい添え物としての”普通の”美味しさ。
寒い中ずっと歩いていたので身体が冷え切っていたし、喉も渇いていたので、猫舌じゃない私はごくごくいただきました。
すると、大きな急須を持ったお姉さんが「お茶のおかわりいかがですか?」と注ぎに来てくれます。元々店内が広くないので目が届くというのはあるかもしれませんが、実にしょっちゅう、お茶が減ったと思うと来てくれます。それが常に、濃くて熱々です。たぶんかなり頻繁にお茶葉も代えているんだろうと思いました。
寒い日には実にありがたいサービスでした。さすが、老舗の甘味屋さんだと思って嬉しくなりました。……ええ、4杯もいただいてしまいましたよ……orz


ちょっと、というより、かなり話はずれるけれど、以前祖母を連れて資生堂パーラーに行ったときにいいサーブとはこういうものなのかと痛感したことがあります。テーブルとテーブルが適度に離れていて他のお客さんが会話をしているなというのは判るが会話の内容まではわからない、気にならない距離であること。何か用事ができて(水のお代わりが欲しいとか食べ終わったからお皿をかたしてほしいとか)ウェイターさんに来てほしいなと思って目を上げると、ちょうどそばに近づいてくるところであること。しかし食事をいただきながら会話しているときはそばに来ず、壁際で目立たないように待っていること。
つまり、必要なときには来てくれるが必要でないときには視界に入らないこと。
淋しくない程度に他の客を感じるが、自分たちがこの時間を楽しむ邪魔にはならないこと。
高級なレストランに行くと聞いて緊張していた祖母が、出てくるときには満足そうな楽しそうな笑顔だったことを思い出します。あまり祖母孝行をしてあげなくて申し訳なかったのですが、この思い出があるので少し自分を慰めることができます。


過度なサービスではなく、おまけのいっぱいあるサービスでもなく、”気にならない”サービスってすごいな、と思ったので記しておきます。